Illustrated Demon
図解:悪魔の装置(5)
2008/02/02  

さて、これらの薄い板は何のために取り付けたのかというと、
「気体分子と隔壁の位置を外から知るため」です。

ここで、気体分子と隔壁の位置を測定するための、特別な粒子を1つ導入します。
測定用の特別な粒子は、気体分子の熱運動よりもずっと高速に走ることができる粒子です。
具体的には"光子"を思い描けばよいでしょう。図中では黄緑の丸で示してあります。
この測定用の特別な粒子のことを、以後「信号」と呼ぶことにします。

装置の上から「信号を当てれば」、(イメージとしては上から光を当てれば、) ちょうど薄い板に隙間ができたときにだけ、信号は下に抜けることができます。
信号の当たる位置と、板の長さをうまく調整すれば、
 ・気体分子が箱の手前側(X座標の小さい方)にあって、
 ・隔壁が箱の奥側(X座標の大きい方)にあった場合だけ、
信号が下に抜ける、といった状況を作ることができます。

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