Uncertainty Molecular Motor
第一章 なぜ永久機関は実現不可能なのか
2006/08/21  

熱・統計力学とは、有り体に言えば「なぜ永久機関が実現不可能なのか」を説明した学問である。 永久機関が実現不可能な理由をとことん考えることが、熱・統計力学を理解する最短ルートだと、私は思っている。 本章では永久機関を例に取りながら「不確定分子モーター」の理解に必要な要点を述べる。 その要点とは、次の通りだ。

熱力学第二法則の本質は、孤立した系の取り得る「場合の数」が決して減少しない、ということである。

熱・統計力学について予備知識のある方は、本章を読み飛ばして頂いても構いません。
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