計算機実験
はじめに
2007/12/21  

 ここで紹介するのは、有名な「マックスウェルの悪魔」の問題をパソコン上でシミュレートしたものである。
ただし、周知の事実の焼き直しではない。
物理的に矛盾の無い、実在する可能性を秘めたマックスウェルの悪魔の姿をここに示そうと思う。

「マックスウェルの悪魔」とは何かについては、ここで改めて解説はしない。
  (詳しく知りたい人は「理論編」か、他の文献をあたって下さい >>> Wikipedia:マクスウェルの悪魔
さしあたって、マックスウェルの悪魔とは
「人知を超えた能力を使って、分子の熱運動から利用可能なエネルギーを取り出す小人」
のことだと思ってほしい。

さて、ここで1つ重要なことだが、熱力学の法則、エントロピー増大則は、決して、絶対に、破れることはない。
以下に示す結果が「熱力学の法則の例外だ」などと主張するつもりは毛頭ない。
にもかかわらず、物理的に矛盾しないマックスウェルの悪魔が存在するとは、いかなることか。

マックスウェルの悪魔と、熱力学の法則には共存の道がある。
これが、私の(いまのところの)考えだ。かなり常軌を逸した考えである。

正直に申し上げれば、私はこの考えに100%の自信があるわけではない。
むしろ、どうにも納得がゆかない、というのが本音である。
きっと、この納得のゆかないモヤモヤした雲の中に、何かおもしろいものが隠れているに違いない。
そう思って、ありのままの結果をここに提示することにした。

マックスウェルの悪魔は、その間違いを指摘することによってコンピュータの熱力学など幾多の知見をもたらした。
それと同じように、これから紹介するシミュレーションからも、願わくば何かおもしろいアイデアが出ないものかと期待している。

ページ先頭に戻る▲