Digest
11 min.
2008/02/14  

あるいは、こんな仕組みでもよいだろう。

Maxwell's Demon 02
・箱の中に、熱運動する分子が1個だけ入っている。

・この箱のまんなかに、さっと仕切りの板を入れて、箱を2つに分割する。

・分割した箱を1つずつ順番に調べる。

・もし箱が空だったなら、次の箱に移る。

・もし箱の中に分子が入っていたら、もう一方の空の箱を継ぎ足して、仕事を取り出す。

この仕組みの場合、最初の箱に分子が入っているか、いないかによって、仕事を取り出すまでの手順が違ってくる。
それゆえ、仕事を取り出すまでの時間が2通りになる。

可能か不可能かを見極めるポイントは、
    1サイクルの長さが可変になる
かどうか。

先に挙げたシラードの仕組みは、1サイクルの長さが一定に決まっていた。
だから、シラードの仕組みを実現することはできない。

それに対して、上に挙げた2つの仕組みは、いずれも1サイクルの長さが決まっていない。
仕事を取り出す時間が決まっていないので、これらの仕組みは実現できる可能性がある。

固定サイクル 可変サイクル
ページ先頭に戻る▲